管理人の病歴

1.羨望の大手企業に入社

大学院で制御工学を学んだ私は、制御の専門家として新人には異例の自由裁量で仕事を任され、充実した日々を過ごしていました。そして、新製品開発プロジェクトを成功へと導き、その功績が認められ、同期では一番最初に係長へと昇格しました。

2.ブラック職場への移動

その後、制御のエキスパートが集う職場へと配置転換されます。しかしその職場は長時間労働が常態化し、夜中の11時まで当たり前のように皆帰りません。仕事が速い私は、さっさと片付けて帰ろうとしますが、上司から「同僚をサポートしろ」と命じられ、いくら速く仕事をしても仕事量は増える一方、夜中の11時まで帰ることは許されませんでした。(月の残業は、過労死ライン80時間をオーバー)

ある日、後輩から「○○さんって、他の人の3倍は仕事していますよね? それなのに給料が一緒って変じゃないですか?」と言われ、2流大学出身なのに「きっと東大卒に違いない」との噂まで流れるありさまでした。

3.ブラック上司の下で

東大卒、自尊心の塊が上司となりました。職場異動時から私を出世のライバルと一方的に見ており、人間関係は良好ではありません。ある日、「(俺のような)エリートになりたければ、私生活は捨てろ。土日も休まず出社しろ」と命令されました。しかし体力的に無理と拒否しました。仕事の速い私をフル活用すれば、自分の部署の成果が上がり、出世への道が開けると考えたのでしょう。

その後、次から次へと新しい仕事は私へと回し、「仕事量が他の同僚と違いすぎる」と文句を言えば、「土日でこなせ。上司には絶対服従だ!」とパワハラ全開。こちらも「意地でも土日に出社しない」と頑なに誓い、フルパワーで仕事を片付けるうちに、体に異変を感じるようになりました。新婚なのに性欲が湧かない。食欲も湧かない。

今にして思えば、これがうつ病への入り口でした。オーバーワークで私の脳は壊れ始めていたのです。自分の成長に限界がないと過信していました。

幸い職場内で移動があり、ブラック上司とは、おさらばできました。私が抜けた後は、精神に異常を来す部下が頻発し、自殺未遂問題まで起きたため、ブラック上司は海外拠点へ飛ばされました。部下はいないらしいです。

4.ついに発症

しかし、新しい職場でも上司と対立します。私は納得ゆくまで仕事をやりきらないと収まらない性分。それがエンジニアとしての誇りでした。私の担当する製品は人命に関わるもので、世に出すからには重大な責務があります。一方、上司は結果オーライ、自分で考えることは放棄する人間です。正反対の性格だから、当然、対立します。

「言われた事だけやっていろ。余計な事は一切するな!」を言われ続け、フラストレーションは溜まる一方。そしてついに爆発します。頭がボーッとして考える力が極端に落ちる状態が続き、これはヤバイと心療内科を受診しました。

問診の結果「数ヶ月間、休養することを勧めます」と主治医に言われましたが、責任ある立場上どうしても休めないとゴネ、投薬を受けながら様子を見る事にしました。

今にして思えば、このときしっかり休職すべきでした。責任感で体を壊しては、元も子もない話です。

1年近く経過観察しても状態は悪化の一途、思い切って休職を決断しました。そして主治医からの診断書を上司に提出すると部長から呼び出しがありました。

「君は来年、課長へ昇格する。休職すれば昇格は無しだ。昇格を取るか? 休職を取るか? 良く判断したまえ」。医師の診断書が出ているのに無茶苦茶ですね。私は「現状では職務を全うできため休職します」と宣言すると部長は烈火のごとく怒りました。

5.1回目の休職

復職まで1年4ヶ月もかかりました。

部長から「1ヶ月で戻ってこい!」と厳命されていたため、主治医を無理矢理説得し「復職許可証」を発行してもらいました。しかし、会社での産業医との面談で全く回復していない事を見抜かれ、「産業医をなめるんじゃない」と突っ返されました。それを聞いた主治医もさすがに慎重にならざら無くなり、これだけ長期の休職になりました。

6.2回目の休職

復職したときは、上司が理解のある方(過去に心の病を患っていた)だったので、5年ほど働く事ができました。

しかし、部署が変わったとき、私を「課長に昇格させよう」との動きがあり、課長への昇格テストが待ち受けていました。拒否は許されません。これは業務とは別に時間を作って準備する必要があるので、睡眠時間4時間の日々が1ヶ月ほど続きました。これでメンタルが完全にやられました。

会社へ出社できなくなり再び休職。復職まで3年もかかりました。

7.3回目の休職

復職してから1年が過ぎた頃、11月に季節性のうつに襲われました。日が短くなると発症するよくあるタイプです。会社を休みがちになった私を心配し、上司が健康推進部に相談すると「今すぐ休職させなさい」との指示でした。

それから2年が過ぎようとしています。今は日が長いので精神状態は安定してますが、次の冬を乗り越えられるかが心配です。

それと、もう一つの心配は「お金」です。1、2回目の休職時は疾病保証金として給与の8割を出してくれたのですが、3回目は出してくれなくなりました。妻の収入と貯金を取り崩し生活していますが、子供が大学に進学し出費がかさむ時期だけに辛いです。

心を穏やかにする事が回復への第一条件ですが、これでは穏やかに過ごせそうにありません。また、4回目の休職にでもなったら、さすがに会社を辞めざるを得なくなるでしょう。慎重にならざるを得ません。

8.皆さんへ

会社は潰れた社員を守りません。うつの兆候が出てヤバイかなと思ったら、迷わず休職してください。こじらせると回復に時間がかかり、再発もし易くなります。どんなに立派な会社でも、潰れたあなたなど不良品扱いです。自分の身は自分で守ってください。

“管理人の病歴” への2件の返信

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